グリシャ・イエーガー

【進撃の巨人】ネタバレ121話考察!グリシャがエレンに継承した理由から具体的な展開予想!

121話で進撃の巨人の能力から「エレンの望みが叶う」との未来をグリシャが語る場面が登場しました。

その未来を涙を流しながら「恐ろしい」とグリシャは語り、「エレンを止めてくれ」とジークに託す描写も登場しました。

これにはかなり胸が熱くなり、いろいろな感情が沸き起こされる場面でしたよね!

しかしいっぽうで大きな疑問を生む場面でもありました。

ジークに「止めてくれ」と頼むくらいならば、なぜグリシャはエレンに巨人を継承したのでしょうか?

自身が巨人を継承しなければ、止める必要もなくエレンは「恐ろしい未来」に向かう事も出来なくなるでしょう。

それなのに、なぜグリシャはエレンに始祖と進撃を継承させたのか?

そしてその時の具体的な展開は?

検証し予想してみましょう!

◆グリシャがエレンに巨人を継承した理由を検証!

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「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

121話にて、エレンが望み叶えるとされた未来はグリシャから「恐ろしい」と評されるような世界であることが分かりました。

そのためグリシャはジークを抱きしめ「お前を愛している」と言った後に「エレンを止めてくれ」と託します。

「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

しかしこのようにジークに託しながらも、この後グリシャはエレンに進撃と始祖をエレンに託す事を、我々読者は知っています。

レイス家を襲撃した際、エレンに使用するのであろう巨人化注射がキチンと描かれていますし、この展開は動かないでしょう。
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「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

なぜグリシャはエレンに巨人を継承したのでしょうか?

これについては、いくつか考察コメントをいただいております。

セリヌンティウスさんからは

グリシャがこのあとエレンに巨人の力を継承した理由、ですね。 コレを妄想するには2通りあると思います。 一つはグリシャの感情の機微に理由を探す道。 例えば、エレンの引き起こす恐ろしい未来を見てしてもなお、息子に動乱期を生き抜いてほしいという親心が勝ったと言うようなグリシャのセンチメンタルな心の動きが理由になるパターン。そしてもう一つは、「始祖の力」に理由を探す道かと。 始祖の力の一つである記憶の改竄。 
……グリシャがジークにエレンを止めてほしいと願った次の瞬間、エレンがグリシャの記憶から「エレンの未来」を消し去ってしまったのではないかと。 コレがもし正しかったらエレンが始祖の巨人の力を奪う行動も妄想できちゃいますね。 始祖ユミルに猛ダッシュ→急制動→ジークに猛ダッシュしてタッチ→「ギャルのパンティおくれ!」のパターンです。 妄想です。

との考察をいただきました。

「ギャルのパンティおくれ!」はかなり初期なドラゴンボールネタで、懐かしかったです(笑)

ただ、2つ目の「始祖の力でグリシャの記憶を消す」という事が可能なのかどうかは微妙ですよね。

もし始祖の力が使えるのであれば地鳴らしを行っていると思いますし、それでも過去のグリシャの記憶を消去できるのかというとけっこう厳しいのではないかなと。

それとやはりこの場面でグリシャが涙を流しながらエレンに託す意味合いは、もちろんカルラを亡くした悲しみが大きいとこれまでは思っていましたが、①の「恐ろしい未来になってしまうけれど、息子に動乱期を生き抜いてほしいという親心が勝った」という複雑な意味合いを持った涙の方がシックリ来るように感じますよ!
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「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

恐ろしい未来になるのだろうけど、息子には生き残って欲しいという親心が勝った、ということですよね。

たしかに巨人の力が無かったら、エレンはとっくに死亡退場しているでしょうし。

次回のエレンが道の少女から切り返してジークに猛ダッシュからのタッチ「ギャルのパンティ」展開も捨てがたいですが、管理人アースは①の理由の方があるかなと感じました!

いっぽうで二度目の投稿さんからは「エルディアのためではないか」との考察をいただいています。

グリシャが恐ろしい光景を見たにもかかわらず、エレンに継承したのは、グリシャの「これでよかったのか!?」。
「エルディアは。。救われるのか!?」の台詞につきると思います。
全てはエルディアを救うため。
自ら始めた物語を遂行するため。…
エレンはグリシャを焚きつける際に「何をしにここに来た?」と言ってます。
それはクルーガーがグリシャに言った始祖の力を取り上げるという使命。
この点からもグリシャの行動に矛盾はないと思われます。

この場面ですね。
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「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

さらにこの後グリシャは「エルディアはこれで…本当に」「救われるのか!?」とエレンに向け叫んでいます。

つまり本意ではなかったレイス家襲撃を実行したように、グリシャはエレンに巨人を継承させたくはなかったけれどエルディア人の未来を救うためにやむを得ず継承したのではないか、という考察は非常に納得ですよね!

これ、当たりな考察ではないかと感じますよ!

息子エレンのためか、エルディアのためか?

両方のため、という理由かもしれませんよね!

セリヌンティウスさん!

二度目の投稿さん!

素晴らしい考察をありがとうございます!

管理人アースもこの考察に賛同ですよ。

息子エレンの未来とエルディアの未来を救うために、グリシャはエレンに巨人を継承したのではないかなと予想します!

この考察を踏まえ、121話後のグリシャの展開を妄想してみます!

◆121話後のグリシャを妄想!

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記憶ツアーからエレンとジークが離脱した後、グリシャは一人になり考えます。

グリシャ
「息子たちは行ってしまった」

「この後俺はエレンに巨人を継承しなければいけない」

「そういう未来になる、と俺は知っている」

「知ってはいる…けれど」

グリシャは涙を流しながら一人つぶやきます。

グリシャ
「あんな恐ろしい未来にするために、俺はエレンに巨人を継承するのか!?」

「ぐっ」と嗚咽しながら考えるグリシャ

グリシャ
「それでもこの日のために、クルーガーは同胞の指を切り巨人にし」

「俺は王家を皆殺しにした」

「それはミカサやアルミン、エルディアの自由を守るため」

「二千年、進撃の巨人を繋いできた…」

「…継承する前にせめてカルラに全てを打ち明け…」

様々な思いを全てを振りほどき、決心するグリシャ

流れて落ちていた涙は全て消えています。

落としていた巨人化注射を拾い、歩き出します。

トロスト区に戻ったグリシャはキースと出会います。
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「進撃の巨人」第71話「傍観者」より

そしてエレンを見つけカルラが巨人に捕食された事を知るグリシャ
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「進撃の巨人」第71話「傍観者」より

グリシャ
”カルラ…”

唯一の支えであったカルラが捕食されたことを知りショックを受けるグリシャ

自分には使命だけが残られているのだと自覚します。

「呪いをかけるのか」「エレンが期待通りの人間じゃなかったら」という言葉からジークを思い出しながらも、キースを振りほどきエレンを連れ山に移動します。
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「進撃の巨人」第71話「傍観者」より

そしてエレンに巨人化注射を打つグリシャ
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「進撃の巨人」第10話「左腕の行方」より

エレンに捕食され、巨人を継承させます。
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「進撃の巨人」第62話「罪」より

このような流れだったのではないか、と予想します。

今回の考察で「エレンとエルディアの未来を望むグリシャ」と「地鳴らしのようなイメージである恐ろしい未来を拒むグリシャ」との間で揺れる彼をイメージできましたが、皆さんはどのようなグリシャをイメージされたでしょうか?

管理人アースは、エレンとジークが、相反するグリシャを投影しているようにイメージしましたよ。

そしてクルーガーもそうですが、もしかしたら歴代の進撃の巨人継承者は皆グリシャのような人生を送ってきたのかな、と妄想しました。

全てはエレンが叶えるエルディアの未来の為に…と

今回の考察で、グリシャがエレンに巨人を継承した理由は、息子エレンの未来とエルディアの未来のためであったと予想できました!

今回妄想したようなグリシャの展開が、今後登場するのか?

122話以降の展開が楽しみですよ!\(^o^)/

122話あらすじ!
121話考察!エレンが見た「あの景色」を検証!
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POSTED COMMENT

  1. ぽん より:

    グリシャがエレンに進撃継承した理由はズバリ!
    「記憶ツアー中のエレンに説得(脅迫?)されたから」
    エレンが第二会記憶ツアー突入し、エレンがグリシャにボソボソ耳打ち。
    グリシャは葛藤しつつ、レイス家の時同様に半狂乱で子供エレンに巨人注射。
    もう、後悔だか喰われる断末魔だかわからない絶叫で子供エレン巨人にムシャムシャ食べられるのを見ている親子愛復活のジークがボロ泣き!
    なんて考えつきました。

  2. 進撃の科学 より:

    いつも深い考察に関心しております。グリシャの発言について、あたかも未来は変えられるかのような印象を受けてしまいますが、個人的にはどんな決断をしようとも、結果的にはエレンの望む未来になるんだと思います。以前相対性理論についてコメントしましたが、仮に恐ろしい未来を変えたいが為にグリシャがエレンを殺したとします。この場合、理論上は「エレンと思って殺したが実は人違いだった」という事になります(理解し難いですが)。つまりどんな判断をしようと未来は変えられず、ゆえにグリシャの「決まっている」という発言につながるんだと思います。したがって読者から観た「ありえないシーン」が起きたとしても紆余曲折して最終的に確定したエレンの望んだ未来に収束していく、そんなイメージです。私達が観ている物語は紆余曲折の中の一つの物語であり、表紙の「ありえないシーン」はエレンの望む未来に繋がる別の物語のパターンを意味してるのではないかと思います。

    • 管理人アース より:

      >表紙の「ありえないシーン」はエレンの望む未来に繋がる別の物語のパターンを意味してるのではないかと
      パラレルみたいなイメージで合っていますかね?
      管理人アースも同感です。
      この辺りを読者が納得するようにどのように描かれるのか、楽しみです!

      管理人アース

  3. naoko より:

    予想ですが、エレンを止められる最後の切り札はアニではないかと思ってます!
    多分、エレンはアニに恋心があったのではないかと。

    • 管理人アース より:

      アニ再登場のタイミングが地鳴らしなのもあるかもですね。
      アニ父を助けに、とか。
      そこからエレンを止める、という展開もあるかもですね!

      管理人アース

  4. naoko より:

    エレンこそが、歴史に出て来た《大地の悪魔》で、始祖ユミルと契約して存在しているたのでは?
    だが、145代目フリッツ王が《不戦の契り》を交わしてしまったが為に戦えなくなり、クルーガーを洗脳して《臆した王から始祖を奪還しろ》とグリシャに言わせたのでは?
    更に、クルーガーはグリシャに『楽園で人を愛せ、そして家庭を築け』と言うシーンが有りましたが、アレも未来のエレンが言わせた事ではないかと思ってます。
    なので遡ってみれば、始まりの始祖ユミルをも操って来たのはエレンなのでは無いかと思う。

    • 管理人アース より:

      >始まりの始祖ユミルをも操って来たのはエレンなのでは
      なるほどですね。
      進撃の巨人という名前をエレンが付けた、という考察を昨日公開しましたが全ての始まりもエレン、という事も可能ですよね。
      面白い考察ありがとうございます!
      あるかもですね!

      管理人アース

  5. みけなな より:

    こんばんは
    グリシャの言うように「始祖を喰らって王家の血を絶やすこと」が進撃の巨人の目的だった場合目的が達成した後のことは考えていたでしょうか…
    がむしゃらにここまで来た、けれどグリシャはその先を見てしまい恐怖したのではないでしょうか。

    そこで気になるのが
    グリシャはエレン継承時に「ミカサやアルミン…この力を支配しなければ…」と言っている事。
    クルーガーはこの記憶を見て「ミカサやアルミン…使命をまっとう…」でちょっとニュアンスが違います。

    クルーガーは「助けたいなら始祖捕食までやれ」グリシャは「助けたいならこの力に呑まれるな」と自分は言っているように感じました。

    未来視は確定なのか、ジークにも頼んだし変えられると信じて継承したのではないでしょうか。
    予想
    壁の崩壊→地ならし無し
    でも地ならしを見たい自分がいる。。

    • 管理人アース より:

      地鳴らしはあると思いますよ。
      アルミンもそろそろ壁の巨人が散歩したいのでは、と言っていましたし。

      管理人アース

    • 賛遊帝炎上! より:

      なるほど!
      「使命をまっとう」「王家ペチペチ」
      「この力を支配しなければ」「力を支配した未来はまだない?」

      分岐選択系のゲームのように思ってましたが
      進撃が見れるのは「すでにあった未来」だけで、グリシャとクルーガーは「それができなければ繰り返す」のところでループ確定を避けたのかも。
      そこから「まだ見ぬ未来」を切り開くのがエレン。力を支配して、ハズレ確定の未来をさけなければいけない。
      のかな。

  6. みねさん より:

    あと一点、前出セリヌンティウス様も仰って言ってるように、どうもエレンは始祖の力が漏れてるようにも見えます。

    やはりカルラ血統…もしくは前々からしつこく叫んでいるイェーガー家の血統またはその両方の家が始祖か大地の悪魔とかかわりがあるのではないかという件…回収されるといいなと思います。

    • 管理人アース より:

      >やはりカルラ血統…もしくは前々からしつこく叫んでいるイェーガー家の血統またはその両方の家が始祖か大地の悪魔とかかわりがあるのではないかという件…回収されるといいな

      これ、ありますかね?
      たしかにカルラの血統は明らかになっていませんし、伝染病治療の際にグリシャがカルラの血統を確認して結婚した、という可能性もありますが…
      こうなって来るともう一波乱ありそうですね。

      管理人アース

  7. ぽん より:

    「あの景色」は壁の巨人が海を渡る前に蒸発!?
    ジーク、グリシャには絶望的でも、本当は地鳴らしを望んでなかったエレンは薄笑い。

  8. みねさん より:

    アース様、皆様。
    もう少しだけ私の展開妄想を聞いて下さい。

    壁の巨人が島の原住民でないかと思うのは、今までそれっぽい後ろ姿とか出ていたのが非常に没個性的であったからです。
    加えて島には、「巨大樹の森」とか「不思議な地下空間」とかあります。(「大地の悪魔」と聞いて「地下に住んでいる」と連想するのは私だけでしょうか。)
    多分彼らをあそこに閉じ込めたのは、島にやってきたフリッツ王だと思います。自戒の念も込めて内向きに。(そのあたりは、なり様の言う通りと思います。)エレンが壁を壊せば彼らも解放されるということです。
    そして解放されれば、ロッド巨人の開けた穴から元の地下に戻っていく…そんなイメージです。
    さらに内側に向けた進行には、エレンが座標を発動出来れば、事前に全エルディア人に向けて、脳内Jアラートを鳴らせるのではないかと。「地下街に逃げろ」と。(地下街はこのために用意されたシェルター?とさえ思います。)

    もう本当に、皆様の言う通り、エレンは全世界に向けた地ならしをやりかねないと、私も思うんですけど、それはさすがにやめて欲しい…。
    少年誌だからしないよ…とか
    アニメ化するんだよ…とか
    NHKだよ…とか、お隣さんが怒るよ…とか
    色々理由を並べて自分がやって欲しくないだけです。

    • 管理人アース より:

      >エレンが壁を壊せば彼らも解放されるということです。
      なるほどですね!
      たしかにイメージとしてはありそうな気がしてきました。

      >色々理由を並べて自分がやって欲しくないだけです。
      諫山先生がエレンを最後にどのような描き方をするつもりなのか見えないので、ここは難しいですね。

      管理人アース

  9. セリヌンティウス より:

     コメントを拾っていただき感激です! 一貫性なく思いつきを書き綴っているだけなので恐縮です。 こちらのコメントを眺めていいてふと疑問に思ったことがあります。 今月号でエレンがやったことは果たしてなんの能力なのか?ということです。 現在作中で描かれた進撃の巨人の継承者は3人。 クルーガー、グリシャ、エレンです。 クルーガーは「エレン」の記憶を見たようです。 グリシャも「エレン」の記憶を見たと思われます。 これらは未来の継承者の記憶ですね。 グリシャの言う進撃の巨人の能力の通りです。 ではエレンは? グリシャに「選択的に」自分の記憶を見せているようです。 コレって果たして進撃の巨人の能力なのでしょうか? グリシャは自分で語ったように未来の継承者の記憶を見ているだけで、過去の継承者に選択的に記憶を見せた自覚は無いようです。 今の所エレンだけが出来ている。 また、クルーガーはエレンだけでなくグリシャの記憶を見ていたのでしょうか? これは微妙なところです。 後継者としてグリシャ選ぶ決め手が未来のグリシャの記憶ならば進撃の巨人の能力はグリシャの認識通りですが。 エレンが今回実行した事は一体なんの能力なのでしょうか? いま明かされている情報でコレを実行しようとすると、始祖の力なら可能です。 道を過去に遡る能力+記憶を書き換える能力。 やはりエレンはツアーの中で始祖の力を実行したのでは? などと妄想しています。 

    • 管理人アース より:

      こちらこそセリヌンティウスさんのコメントから今回の記事が生まれました。
      ありがとうございます!
      神龍のようにギャルのパンティをプレゼントをしたいくらいの感謝ですがそのような力が無いので感謝をお伝えするのみですm(_ _)m

      >やはりエレンはツアーの中で始祖の力を実行したのでは? などと
      どうでしょうねぇ。
      121話考察!未来を見る「特性」を検証!でも書きましたが今回の展開は「進撃の巨人」の能力だけでも可能な現象かなと。
      つまりは過去のグリシャに記憶をリアルタイムに見せていたのだろうと思っています。
      次回でまたさらに情報が登場すると思うので、そこでまた考察を進めたいですよ!

      管理人アース

  10. ペケ より:

    いつも楽しく拝見しております、初投稿です。
    89話でクルーガーが、グリシャに対して「家族を持て」「壁の中に入ったら所帯を持つんだ」
    これもエルディアの未来の為に、エレンを誕生させる伏線なような気がします。
    「壁の中で人を愛せ」
    「ミカサやアルミン みんなを救いたいなら 使命を全うしろ」
    エレンは実際この言葉の通りに使命を全うしていると感じています。

    • 管理人アース より:

      仰る通りですね!
      同感ですし、エレンを生むために家族を持て、エレンを育てる為に愛せ、という意味にも取れますよね。

      管理人アース

  11. ユン より:

    3巻の継承のシーン、グリシャは、エレンに何も明かさないのは記憶障害のためと言っていましたが、本当にそうなのかなと思いました。
    実際エレンはこのシーンをはじめ色々なことを思い出しています。教えといたっていつか思い出すことは可能だったのではないでしょうか。頑なに一言も話さなかったところに作為を感じます。
    エレンが途中で思い出すことに不都合があった、もしくはどうしても地下室に行く必要があった、からでしょうかね??

    • 管理人アース より:

      記憶障害は本当にあったのだと思いますよ。
      と言っても一時的で、ある程度経過すれば思い出すものだったのかなと。
      巨人継承後はグリシャも記憶障害があったと描写されていますし、ライベルユミルも捕食した人物の事は覚えていませんでした。
      そんな感じなのかなと。

      管理人アース

      • ユン より:

        そうでした!確かに覚えていませんでしたね!となるとグリシャがいつ頃継承を思い出したのか気になりだしましたwカルラと結婚する頃には思い出してそうですよね…。
        カルラとは純粋に恋愛結婚なのか、血統を意識したものなのか、はたまた未来のエレンの記憶を見て結婚することを決めたのか…そこにも一悶着ありそうで怖いですw
        進撃は色々な所が伏線なのでついつい疑心暗鬼になってしまいますwお忙しい中お返事ありがとうございました!

        • 管理人アース より:

          どんなタイミングでどれくらいの記憶を思い出しているのか…
          この辺りはボンヤリとしか分かりませんよね。
          またよろしくです!

          管理人アース

  12. 二度目の投稿 より:

    考察を取り上げて頂き、ありがとうございます。
    今、自信が確信に変わりました(松坂大輔調(笑))
    追記です。
    全てはエルディアのため。失われた命に報いるためにグリシャ はやむなく殺した。
    と書きましたが。。
    しかし、エレンはどうでしょうか?
    エレンの望みは、島を、いや、もっと限定的に元調査兵団、しいては104期生を救う事だと思われます。エルディア人全員を救おうとしているとは思えない。
    大義の為とはいえ、マーレ急襲で同胞の子供まで巻き添えにし、イェーガー派の暴動を黙認しているからです。
    これって大きな違いですよね。
    地鳴らしは島から壁外人類に向けた攻撃なので、グリシャには恐ろしくあり、エレンは望んだ事。
    といったところだと。

    • 管理人アース より:

      >地鳴らしは島から壁外人類に向けた攻撃なので、グリシャには恐ろしくあり、エレンは望んだ事
      同感ですね。
      グリシャは「エルディアは救われるのか!?」とエレンに尋ねましたが答えませんでした。
      エルディアが救われる為に動いているというよりも、もっと限られた人達のために動いているように感じますね。

      管理人アース

  13. ツクシ より:

    エレンはかつて、自分は特別な人間ではなく、ただ特別な父親の息子というだけだった、という発言をしました
    これは過去の記憶においてグリシャがキースに対して、息子はあんたと違って特別な人間だ、と言い放った言葉の裏返しであり、
    エレンの運命をグリシャの思い通りに定めていく過程を描いた事で、本当に特別だったのは進撃の巨人を宿す自分ではなく、それを授けた父なのだ、自分は父の望むような特別な存在にはなれないのだ、と悟った事からそのように発言をしています

    ところが今回、そのグリシャの行動理由が判明した事で、実は誰が特別な人間だったのかが明らかになりました
    幼いエレンを特別な人間に仕立て上げた特別な父、その父を特別な存在にする為に残酷な選択を強いていたのは未来のエレンだった
    未来のエレンこそが特別な存在であり、エルディアを救う為の鍵である
    その未来を見ていたからこそ、グリシャは確信を持ってキースに言い放ったわけです。息子は特別な存在なのだ、と

    このときグリシャもまたかつてのエレンと同じ事を思った事でしょう
    自分は特別な人間ではない(なぜならこんなにも使命への迷いと罪悪感を拭いきれず決断を躊躇うような人間だからだ)
    しかし息子は違う。私はただ特別な息子の父親だっただけだ。だから自分の使命は特別な息子の為に使命を全うするのだ
    こういう心理状況において、グリシャはエレンに進撃の巨人を託したのだと思います

    • 管理人アース より:

      仰る通りですね。
      自分は特別な人間の父親なのだと。
      エレン、ライナー、クリスタ、キース、エルヴィン…
      様々な人物の苦しみが描かれてきた作品ですが、今回である意味最も辛い、キツイ人生を送った人物はグリシャのような気がしましたよ。

      管理人アース

  14. エレンに巨人を託した動機として、 カルラの死を知った直後だった というのも大きく含まれていると思います。グリシャが「母さんのかたきはお前がとるんだ!」と言っているのが重要になってくるかと。グリシャの中ではカルラの死にし対する悲しみより、怒りのほうが強かったように感じます。カルラのかたきをとってほしいというのもエレンに託した理由の一つではないでしょうか。そうなるとグリシャは任期をもう終える直前だったということになりますので、その仮定のもと成り立っています。エレンがグリシャにカルラの安否を見せなかったのは、自分に迷いなく巨人を継承させるためだったのかもしれませんよね。もし先にカルラの死を知っていたら、グリシャはレイス家を襲撃に行かなかったかもしれないですし。もちろん死んだあとも大勢の同胞に報いて進み続けるためというのも動機としてあげられます。

    • 管理人アース より:

      カルラの死がどれほどグリシャにとって大きな事だったのか?
      この描写も見たいなと感じています。

      管理人アース

  15. 17期卒現役調査兵 より:

    上のことを踏まえると、エレンは特殊な人物ですよね。
    これはエレンが生まれつき自由を求める性格と関係があるかもです。
    私は自由を奪われた大地の悪魔か、始祖ユミルの自由への意志が体現した人物ではないかと考えています。
    団長はどう思われますか?

    • 管理人アース より:

      最近多いコメントで「進撃の巨人を継承している状態のグリシャの子供だから特別なのでは」との考察を多く見かけるので、そのように考えています。
      これまで巨人継承者の子供がそのまま巨人を継承するという展開は見なかったので、そうなのかもと思ったりしています。

      ①と②の仮説、面白いですね!
      これ、あるかもと思いましたよ!

      管理人アース

  16. 17期卒現役調査兵 より:

    こんばんわ、以前コメント中に思ったことがあったのでコメントさせていただきます。

    私は進撃の巨人の特性は、エレンに繋がっていること主張しているのですが、今回は始めにその主張の補強として。
    グリシャの言う「未来の継承者の記憶をも覗き見ることができる」について、
    ①この特性はグリシャの勘違い
    ②未来の継承者はエレンのみ
    この2つを説明します。

    疑問だったのですが、グリシャはなぜ地下室のノートに進撃の特性を書いていなかったのでしょうか?
    ハンジなどから一切触れられていないので、ノートにその能力が書いていなかったのは確かでしょう。
    ではなぜか?私の結論から言うと「当時は知らなかった」からです。
    グリシャノートには自分の持っていた巨人が進撃の巨人であることは書かれていました。
    それなのに、なぜその特性を書かなかったのか?理由は「書くと不都合があった」もしくは「知らなかった」ぐらいでしょう。

    ここで一度、今回なぜフリーダすら進撃の特性を知らなかったのかを考えます。フリーダは王家のまさに本家で、始祖まで継承者し、世界の記憶を持っています。そのフリーダが知らないと言うことは、かなりのビックリ情報です。スクープです。新聞一面飾りますよ!
    もし、進撃継承者たちによって意図的に隠されてきたとしても、始祖の力があれば喋らすのも容易な気がします。では、もし本当に誰も知らなかったとしたら、そんなもの誰にも吐かせようないですし、そもそも未来の継承者の記憶見れるなんて、そんな疑いかかりませんよね?これはフリーダが知らなくても自然に思えます。

    つまり、歴代の進撃継承者さえも進撃の特性について誰も知らなかったのです。
    そして、クルーガーも知らないのでグリシャも初めは知らなかった。ということです。
    考えてみてくださいよ、ある日知らない人の記憶を見ても、今まで何人も進撃を継承してきてるわけですし、知らない人なんていっぱいいます。
    しかし、仮に進撃の特性は単に未来の継承者の記憶を見るというなら、自分の次の継承者くらいならわかるでしょうし。その人の記憶を見たなら、すぐに進撃の特性を察することもできます。そうなると進撃の特性についての判明し、グリシャもノートを書く頃すでに知っていたでしょう。
    そこで、進撃の特性はエレンに繋がり記憶を見れるというなら、話は違います。
    グリシャ以外の進撃継承者はエレンを知らないので、エレンの記憶を見ても「あ、昔の誰かの記憶だな」と思います。そして、グリシャも初めはそうでしたが、エレンたちと過ごすうちに、時々見る記憶に出てくる人物や風景、道を通じて送られてくる意志と我が子の性格が類似していたり、といったことからグリシャは「あ、これはエレンの記憶だな」と思います。そしてまさか自分の子の記憶だけが、どの継承者にも送られていたなんて思いません。おそらく、その事実を一般化し「進撃の特性は未来の継承者の記憶を見れるのだな」と勘違いするわけです。
    以上から
    ①この特性はグリシャの勘違い
    ②未来の継承者はエレンのみ
    この2つの可能性が出てくるわけです。
    あくまでも可能性が出てきたというだけで厳密な証明までは至りませんでした。
    本当はこの2つの事実を前提に本題に入りたかったのですが長くなったので、また今度します。

  17. 巴里の恋人 より:

    団長殿、いつも更新お疲れ様です。

    自分もいくつか思う事があり62話と71話を読み直してみましたが、新たな発見はありませんでした。
    我が子に巨人化薬を射つ事を躊躇うグリシャをエレンが再度追い込む場面を妄想していたのですが、さすがにこの線は無いような気がします。

    ・・・ただ、ジークにエレンを止めてくれと懇願したグリシャがエレンに進撃を継承させるのは違和感を感じます。
    エレンがジークと離れてから「まだ親父がオレに食われるところを見てないぞ」と言っているので、なんらかの形で回収される気がします。

    これまでずっと62話ラストでエレンに食われたはずのグリシャの記憶をどうやってエレンが見たのか疑問を抱いていましたが、未来のエレンの記憶を見たグリシャの記憶をエレンが見た(ややこしい)と解釈すべきなんでしょうね。

    自分もグリシャがエレンに進撃を継承させたのは、団長度が考察されているエレンとエルディアの未来を救う為で合っていると思います。
    ・・・ただ一点だけ、あの後にエレンがジークから安楽死計画を知らされた記憶を見せている可能性は無いでしょうかね?

    • 管理人アース より:

      可能性はあるかなと。
      グリシャはジークの「望み」を知っていました。
      叶わないと言っていましたし、グリシャがジークの望みを知ることができるのはエレンの記憶を見ることでしたできないかなと感じています。

      管理人アース

  18. ユミル・イェーガー より:

    こんにちわ。
    クルーガーの「ミカサやアルミン……」は進撃の特性によってグリシャからエレンへの継承シーンを見たことによる発言だったことになっちゃいますね。
    グリシャも、この時クルーガーの見た未来の記憶を継承していて 団長の考察や団員の皆さんの考察による心情などと合わせて「決まっている未来」に託してエレンに注射したんですね。

    これまでの進撃の継承者たちは エレンが見た未来 もしくはそれぞれの継承者の次の継承者が見た未来に導かれて 生まれたときから進撃の血を宿すエレンに辿り着いた。そのために進撃の特性があったと。
    ふと 始祖はどうなんだろう?と考えました。他の7つの巨人たちも……。
    未來なんて見えなくても やっぱり ちゃんと導かれて……。
    過去も 現在も 未来も 全部決まってのかなぁ……。
    仮に ヒストリアの子供がエレンの子供だったとして 生まれながらに始祖と進撃と王家の血を宿す子供……
    その子には どんな決まった未来があるのだろう……

    • 管理人アース より:

      無限の未来があって、その中で「望む未来」がひとつだけあり、そこに突き進む物語、みたいにイメージしています。
      「悔い無き選択」ではないですが、誰にも未来は分からなくて何が正解なんて分からないです。
      エレンが見た「未来の景色」は進撃継承者が見てきた光景かもですが、それはその景色を見たことによってそこに向かう為に突き進んだ結果見られた景色ということでしょう。
      「決まっていた未来」と言うよりも「その光景を掴むために突き進んだために到着した未来」というイメージです。
      まさに「進撃の巨人」かなと!
      あくまで管理人アースの捉え方ですが。

      管理人アース

  19. タマ より:

    初書き込みです。

    継承者の記憶が見られるなら当然、1巻でエレンが食われたシーンを見ていてもおかしくない訳ですしねー…巨人化能力が無ければあそこで本当に死んでましたし、(巨人化能力が無かった場合の)具体的な死の場面を見てしまっていればジークと向き合えなかった後悔もあって単に息子を見捨てられなかったというのもアリかも

    今回の記憶巡りが本当の過去だとすればとりあえずジークにその後を託すこともできたのですから

  20. とーまと より:

    全てはエレンのために継承してきたとしたら、クルーガーもエレンという名前だったのは意味がありそうですね。
    歴代の継承者は最後の継承者のエレンを探していたのかもしれません。

  21. みねさん より:

    再びお邪魔いたします。みねです。

    絶対に…とは言いかねますが、外の世界に向けた地ならし…つまり主人公のエレンの間接的とは言え大量殺人を行うような展開は無い…と思います。
    漫画…それも少年誌、少女誌では、結構「描いてはいけないこと」というのが存在しています。喫煙シーンですら引っかかるんです。
    いつも進撃を読みながら「うわー。これよく編集さんがOK出したなー。」と思いながら見ているのですが、主人公の他国の一般市民への無差別攻撃…これは…さすがに無い…と思います。

    • ユミル・イェーガー より:

      みねさん
      ヨコから失礼します。
      私も気になっていた点のひとつでした。
      小規模地ならしにしても 核保有国の抑止力を表現しているようで・・・
      ものすごく甘い考えの妄想ですが、
      たとえば 世界に海底地震による大津波が発生したとして それを食い止めるために壁の巨人たちが盾になる という功を成す とか。グリシャの「恐ろしいコト」もそれだったり……
      何か 別の目的で使用することは出来ないものかと模索してました。。。。

      まあ 今のところサブ考察のひとつでしかないですけどね。進撃の世界観を壊さないような発想を模索してます。

    • 管理人アース より:

      ただマーレ急襲ではエレンが吹っ飛ばした瓦礫にゾフィアが潰され死亡していますし、アルミンの巨人化で子供も死亡してます。
      この辺りは進撃の残酷な世界を描く上で通っている道なので、地鳴らしも描かれる可能性はあるかなと。

      管理人アース

    • みねさん 殿
      「進撃の巨人」は 青年誌を凌駕し、逆に
      青年誌が 進撃の巨人に引っ張られている
      とも言えるのでは。

      残酷な世界観や、伏線張りまくりの謎めいた
      展開の作品が、近年 青年誌でやたら増えた
      ように思います。
      反面、別マガでは 進撃の巨人は特異な存在で
      浮いた感じさえします。
      いっそ、同出版社の「モーニング」に移った
      方が しっくりくるのでは?

      ちなみに、某スペリオールでは “女型の巨人”
      が大活躍しております。(笑)

  22. 次列三・伝達 より:

    団長、記事考察ありがとうございます☆

    前の記事で「グリシャとエレンが見た未来は同一の未来なのか?」と今回の考察記事を見て、「グリシャの見た未来とは、エレンのマーレ急襲では無いか?」と思いました。

    グリシャは境界にて、クルーガーが妹を犬に喰わせた者(名前を逸失してしまいました)を蹴落とした光景を「恐ろしかったよ」と回顧しています。

    その後のレイス家急襲でのロッド以外の殺戮後では、我を失い絶叫しています。

    グリシャはレイス家急襲の前に、エレンによるマーレ急襲の「未来」を見たと思います。

    我々読者も度肝を抜かれた場面であり、壁内に来るまで人を殺めた事が無いグリシャにとってその光景は非現実的で、「夢の様な感覚」だったと思います。

    しかし、レイス急襲でいざその立場に立つとその恐ろしさを実感し、一度は任務を放棄しようとしてしまいました。

    そしてレイス家急襲後、自らが行った殺戮よりとんでもない未来をジークに語ったのでは無いのでしょうか。

    グリシャの「エルディアの為」を思い、レイス家急襲やエレンへの継承は賛同致します。

    今話のレイス家急襲時にグリシャが「王家の血を絶やす事は決まっている」と言うようなセリフがありますよね?

    その後の「これでよかったのか、エレン?」で、まるでエレンの未来を見た事による「使命」だったと思います。

    先の継承の一部未来しか見れられない継承者と、過去を限り無く見られる先の継承者では、エレン>グリシャの関係は致し方無いと思っています。

    なので、エレンの見た未来とグリシャの見れた未来は違うのかなと考察しています。

    • 管理人アース より:

      たしかに二人に齟齬が感じられますね。
      回収されるのが楽しみですよ!

      管理人アース

  23. KKK より:

    こんにちは。

    昨日消していただいた続きを書こうと思います。

    進撃の巨人の特性「未来の継承者の記憶を覗き見る」についてですが、この性質と“進撃”の巨人という名前の組み合わせがピンときません。
    鎧、超大型、女型、獣は見た目の特徴。顎、戦槌は戦闘スタイル。始祖はこれらとは命名タイプが異なりますが、それでも創始者・元祖の意を含み「全ての道が交わる座標」「王家の継承する巨人」をそう呼ぶことに違和感を抱くのは難しいです。
    対して「進撃の巨人」は「自由を求め進み続けた」という経緯こそあれど実態は「未来の継承者の記憶を覗き見る」能力を持つのみでソレのみだと“進撃”が意味するところに含む攻撃性は垣間見れません。

    攻撃性という意味ではエレンはまるで進撃の巨人を受け継ぐために産まれたかのような荒い気性と攻撃性を持ちます。あまつさえ自身で「産まれたときからこうだった」と言うほどに。

    話を進める前に、一旦視点を変えます。
    進撃の巨人の継承者が「自由を求め進み続けた」と称される行動をしていたのは「記憶を覗き見た結果」であると思われます。
    そして「自由を求め進み続けた」のは「全ては王の独善に抗うため」。
    グリシャは地下礼拝堂にて始祖の巨人継承者と相対する「この時のため」に「皆がこの“記憶”に導かれた」と言っています。
    ここで違和感が生まれます。
    巨人能力者は能力継承の際前任者の記憶をも引き継ぐことは明らかにされていますが、その時「血の繋がりが大きく影響する」と言われています。
    グリシャとエレンは直接の親子ですが、グリシャとクルーガーに血縁関係を匂わせる描写はありません。ならば通常の巨人能力継承に際する記憶継承をそのままひっくり返しただけの記憶継承が進撃の巨人の能力なら、グリシャからクルーガーに行う時に幾らかの欠落がある筈です。只でさえ、抜粋した記憶を見せているだけのようですし。
    それを数代行えばグリシャの記憶の影響力など瞬く間に皆無となると予想できます。
    では何故導かれたと言えるほどに強く影響力を残すほど未来の記憶が継承できたのでしょう。
    仮説1:未来の継承者の記憶は余すところ無く過去の継承者に見られていた。
    仮説2:「未来の継承者の記憶」というカテゴリの記憶を参照する能力である。
    仮説3:「未来の継承者」がエレンのことのみを指し、つまり「エレンの記憶を覗き見ることができる」から。

    仮説1はやや無理がありますね。否定要素としてはグリシャがエレンの記憶を一度に全部は見ていないことでしょうか。
    この説の場合過去に遡れば遡る程、継承すべき必要な記憶も膨らんでいくので過去の継承者ほど記憶に縛られることとなるでしょう。
    それを以て自由を求め進み続けると言うのは違うかなと。

    仮説2は1を発展させ「覗き見る情報を固定」させた仮説です。こうすると例えば次代能力者が先代に記憶をあまり見せていなくても、先々代は必要量の未来の記憶を覗き見る事が出来、導かれるべき記憶に導かれることとなります。
    しかし、これも疑問が残ります。それは「誰が残す記憶を決めているのか」です。

    それを補強したのが仮説3。
    未来の継承者というぼかした概念ではなく、具体的に「エレンの記憶」を覗き見るのが進撃の巨人の能力だとする説です。
    この説ならば、エレンより後に進撃の巨人を継承するものが居たとしても関係ありません。つまりエレンがエレンより後の継承者の記憶を覗き見るシーンがないことの説明にもなります。
    この説の利点は「エルディア人が巨人化する性質を失い他国から武力による殲滅を受けること」を否定しつつ、「不妊化による安楽死計画の最中、巨人能力継承するものがいること」の肯定も出来ることですね。
    私はエレンを最後に巨人の力そのものがなくなることに懐疑的な派なので、出来れば巨人が存続する可能性を探りたいんですよね。

    そして仮説3からもう一つ派生する仮説が立てられます。それは「進撃の巨人を命名したのがエレン」という説です。
    エレンがそれを進撃の巨人と名付けたのであれば「自由を求める性質」と名前の違和感も解消されます。
    何故なら、自由を求めることも自由のための攻撃性も共にエレンのもつ性質だからです。

    さて、これらを踏まえた上でグリシャがエレンに進撃と始祖を継承させた理由を考えてみようと思います。
    そこで継承の際グリシャの言った「この力を…支配しなければならない」に注目してみようと思います。
    以前の私の考えは違いましたが、グリシャがエレンに「継承を決断した」台詞と考えると思うところが出てきます。
    「支配しなければならない」対象は「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の2つが候補ですね。しかしグリシャは既に未来の継承者の記憶を見て始祖の巨人の力は使えないことを理解しています。すると残りは進撃の巨人の力ということになりますね。
    ここから考えられることは、「グリシャが覗き見た未来のエレンは進撃の巨人に支配されている」「進撃の巨人自身が持つそもそもの思想にエレンが染まってしまっている」もしくは自身の思想が先鋭化してしまい不戦の契りならぬ“徹底抗戦の契り”とでも呼ぶべき「目的はただ抗うこと。目標は無い」状態に陥ってしまうのではと思います。
    それを阻止するために進撃の巨人の力に飲み込まれるのではなく「支配しなければならない」のかなと。

    そして「王の独善に抗う」ことに導かれたのであるなら、進撃と始祖を同時に持つのはグリシャが始祖ユミルを除いて歴史上初めてであると思われます。
    しかし単に王の独善に抗うだけならば王から始祖を奪った時点で目標の半分は達成しています。
    何故グリシャは始祖を奪ったその足で港に向かいマーレへの船を待つことなしにエレンへ力を継承したのでしょう。(もともと楽園送りにされて罪人なのでマーレへの帰還など望むべくもなかったのでしょうが)
    ようやくこの記事の本題です。

    地下の本の記述から、執筆の際グリシャは誰がそれを読むのか知らなかったと伺えます。いつかエレンにと思って書いたのであればもっとエレンに投げかけるような記述をしていただろうからです。
    遺書とも読める書き出しのそんな地下室の本を「見せてやろう」と言ったのは言い替えると「お前に巨人を継がせる」という意味だったと伺えます。
    ところがそのタイミングでエレンが「壁が壊される記憶」と「地下礼拝堂で始祖を奪う記憶」そして「始祖と進撃をエレンに継承する記憶」を見せたなら、グリシャは言葉に詰まり悲痛な表情になりながらも「見せてやろう」と言うことになるのではないでしょうか。
    見た以上、それに支配され「地下礼拝堂襲撃」と「エレンへの継承」を行った。それは「進撃の巨人に支配された行動」とも言えるかもしれません。
    グリシャが地下礼拝堂襲撃を躊躇っている際エレンがみせた(と思われる)未来の「恐ろしいこと」、可能なら回避したかったでしょうが進撃の巨人はその未来を見せず、替わりに見せたのが髭面ジーク。そう、王家の血を引くもう1人の息子です。
    「ジークの望みは叶わずエレンの望みが叶う」と発言するからにはジークの望みも見せられたのでしょうが見えた未来はそれを否定する。
    しかし「王家の血は巨人の真の力を引き出す」ことに一縷の望みを託し「エレンを止めてくれ」と願ったのではないでしょうか。
    そしてエレン本人には進撃の巨人の力に支配された自分の行動を顧みて「(進撃の巨人を)支配しなければならない」と願ったのではないかと思います。
    つまりグリシャは心変わりして矛盾した行動をしたのではなく、最初から行動を決められていて心が揺れ動いていたと推測します。

    物語の鍵はエレン自身が進撃の巨人を打ち破ることにある?

    長文失礼しました

    • 管理人アース より:

      素晴らしい考察ですね。
      ありがとうございます!

      >そして仮説3からもう一つ派生する仮説が立てられます。それは「進撃の巨人を命名したのがエレン」という説です。
      エレンがそれを進撃の巨人と名付けたのであれば「自由を求める性質」と名前の違和感も解消されます。
      何故なら、自由を求めることも自由のための攻撃性も共にエレンのもつ性質だからです。

      ここ、面白いですよ!
      次の記事で使わせてもらいます!

      管理人アース

  24. 賛遊帝炎上! より:

    「エレンを止めてくれ」
    のシーンでエレンはどこにいるんでしょうね。
    全部見てる?

    記憶を都合よく改竄したうえで
    「これでよかったのか!?」。
    「エルディアは。。救われるのか!?」
    を思い出させれば、悲壮感使命感だけが強くなり、泣きながらの注射のテンションも納得ですね。

    でも、記憶はあったうえで、エレンへの継承とジークへの「エレンを止めてくれ」がセットというグリシャなりの作戦があるのかも。
    「エルディアの未来と恐ろしい未来」の解決策に。

    ところで、注射時の「ミカサやアルミン・・・みんなを」ってクルーガーのあれですよね?
    っていうか、注射をするときの決まった掛け声?

    • 管理人アース より:

      >注射時の「ミカサやアルミン・・・みんなを」ってクルーガーのあれですよね?
      クルーガーのあれですね。
      クルーガーもグリシャも未来のエレンの景色を見ているので、その場面の伏線なのかもと妄想しています。

      管理人アース

  25. あああ より:

    ひょっとして、エレンがグリシャに干渉して「ヨロイブラウン」って記録させたのかもしれませんね。
    そうしておけば地下空洞が崩落する際にエレンが気付いてくれますから。

    • 管理人アース より:

      そうかもしれませんが、ちょっとむずかしいかもですね。

      管理人アース

  26. ユミル・イェーガー より:

    こんにちわ。
    団長 および団員の皆様 考察お疲れ様です。
    そして いつも素晴らしい考察を拝見させていただき ありがとうございます。
    前出の団員の皆さんの考察コメントを読ませていただきましたが、
    ホントに ホントに 凄い!!!!!
    もう 感動! 感激! 感嘆!
    このサイトに出会えて 本当によかった!

    すみません……
    つい……
    興奮してしまいまして……
    思わず書き込みしてしまいました……

    • 管理人アース より:

      いつもありがとうございます。
      いや、同感ですし嬉しいですよ(*^^*)
      ユミル・イェーガーさんもコメントで「グリシャにどんな心境の変化があったのか?」と考察されていましたね。
      サイトでは紹介できなかったですが、当サイトなりの答えを出す考察ができたかなと。
      これからもよろしくです!

      管理人アース

  27. ぼんてんまる より:

    こんにちは、少し思う事があったのですが、「始祖と戦鎚の巨人」以外の後継者は他人が多いですよね。レイス家とタイバー家は同家系で継承しているので、記憶も多く引き継ぎシンクロ度合も強いと思います。
    そこで「進撃の巨人」ですが、クルーガーとグリシャは他人ですが、グリシャとエレンは親子。しかも、グリシャがすでに進撃の巨人を宿していながら産まれた子がエレンです。
    進撃の巨人から産まれた子と考えてもいいような気がします。始祖や戦鎚もそんなことはしていません。
    なので、「生まれた時から、こうだった」ってセリフが効いてきませんか?今までの進撃の保持者より「自由」を求める気持ちや能力が高いような気がします。
    あまり物語には関係ないかもしれませんが、気になりました(*´▽`*)

    • 管理人アース より:

      これまでにも「エレンが巨人継承者の子供だから」という考察はあり、意味がありそうな気がしますよ!

      管理人アース

  28. なり より:

    こんにちわ。なりでございます。
    壁の巨人がなぜ内側を向いている状態で眠っているのか?
    これについては、フリーダの言動が全てではないかと考えております。
    世界へ向けた贖罪、それでも足りないから自分たちは滅びを受け入れるしかない。手段は違えど、フリーダの言葉はジークの結論と一致しているように感じます。エルディア人は滅びるべきである、と。
    ならば、外の人類の存在をフリーダは知っていた(または存在を確認してはいないが歴代始祖の継承者の記憶から島の外にも人類、敵対する者たちが、絶えず自分たちを憎み続け、生きていることは知っていた)。しかし始祖(レイス家)が選ぶのは、自死。例え攻め込まれずとも緩やかに死を受け入れる、攻め込まれるならそれもまた仕方なし。エルディア人はそれほどに業の深い生き物で生きている、存続すべきではない。と、始祖の継承者たちは考えた(または考えてきた)のならば、壁の巨人は世界へ向けた抑止力ではなく、巨人を悪用したり、後の世に必要を迫られた時の民族自決用として、わざと内側に向けて封印したのではないでしょうか。もちろん始祖の能力を十全に使えることと、始祖の現継承者が「それ」を望み命令したならば、封印された全巨人を覚醒、回れ右をさせ、地鳴らしで世界を蹂躙することも可能なのでしょう。しかし歴代始祖継承者はそれを望まなかった。では進撃と始祖(と戦鎚)を同時に持っているエレンはどうか?

    これは私の想像ですが、もしエレンが始祖の力を自分の意思で使えるようになるのならば迷わずそうする、世界へ向けた地鳴らしを命令するのではないでしょうか。
    それも「ここまででいい」という制限を設けず(これはイェレナが言っていた小規模地鳴らしですね。50年は抑止力として働くという)、巨人を様々な地域で可能な限り暴れさせ、世界を滅ぼせるだけ滅ぼそうとするのではないでしょうか。
    何故ならば「あの海の向こうの奴らを”すべて”殺せば、自由になれるのか?」。このセリフがあるからです。しかし、個人でできることの限界は必ずあります。巨人も無尽蔵ではなく、もちろん世界から抵抗されて倒されてしまう巨人もいるでしょう。その結果、一部の地域のみを地鳴らしして、パラディと巨人、地鳴らしの脅威を世界に知らしめ、先50年、もしくはもっと長い期間(100年かもしれませんし、未来永劫かもしれません)の平和、安寧、自由を勝ち取るのではないかと。

    ラストのお前は自由だ、というセリフがこの子個人に向けられているなら期間限定の自由(お前の世代は平和だ。その後は分からない。だからもし、理不尽を突きつけられたら今度はお前とお前の次の世代、次の次の世代が自由を勝ち取るために、がむしゃらに頑張れ!)というメッセージにも感じられますね)、すべての新しい命に向けられていたのであれば無期限、永遠の自由なのかなと。

    エレンは少女に追いつけるのでしょうか。もし追いついた先に何が起こるのか。来月も楽しみです

    • 管理人アース より:

      完全地鳴らしを起こすエレンを妄想するとゾッとしますよ(汗)

      管理人アース

  29. みねさん より:

    最近、もしかしたら「地ならし」は、壁の内側に向けてなされるのではないかという妄想にとらわれています…。
    そもそも壁の巨人達は、内側を向いています。
    海に向かうには、「回れ右」をしなければならない事になります。
    絵的にそれは…。
    それなら最初から外側に向けて立たせるはずです。そもそもあの巨人はエルディア人?もともと島にいた巨人だったりして…。
    解放されたら内側に向かって進行してロッド巨人の開けた穴から地下に入って行ったりして…。なーんて妄想が脳内で展開されています。
    壁巨人がエルディア人でなければ人は食べないと思うので、家屋は壊れても人は逃げれば何とか最小限の被害で済みます。(事前に伝達できればもっと減ります。…無理かな。)
    自己浄化というか…エルディア人に対する罰みたいにもほかの国から見えるし…。すさまじい抑止力にもなりそうな…。(事情が分からなければ、あれがまた出てきたら…と思うと思うので。海が渡れないとは限らないし。地下からくるかもしれないし。)

    すみません…妄想です。

    • ぼんてんまる より:

      私は「地ならし」が目的じゃなく「壁の崩壊」が目的だと感じています。

      楽しみですね。

    • 17期卒現役調査兵 より:

      こんばんわ。みねさん。

      壁の巨人が内側を向いているという件ですが、壁の巨人は外を向いているのではないでしょうか?

      根拠として、坑夫の話です。
      坑夫はローゼ内からシーナ内に入ろうとして、壁の近くで穴を掘るも何かにぶつかり断念しました。その坑夫がぶつかったものは壁の巨人の足の甲だったので、足の甲は外側にあることになり体は外を向いていることになります。

      女型戦の後、壁からひょっこりはんしていた、壁の巨人ですが、あれはストヘス区の出っ張った壁にいる巨人です。
      構造としてはマリア、ローゼ、シーナの巨人は外側を、シガンシナ区やストヘス区の出っ張りの巨人は内側を向いているようになっていると思います。

      つまり、シガンシナ区を囲む巨人はすべてシガンシナ区を向いていることになります。

      しかし、ウォール教の儀式では全員内を向いていたのが疑問です。

    • 管理人アース より:

      壁の巨人が島の先住民、という考察面白いですね(*^^*)
      ただやはり座標で操られて巨人化し硬質化したのだろうと思われるのでエルディア人かなと予想します。
      内側に行くとなると…エレンの狙いが分からなくなりますが怖いですね(・_・;)

      管理人アース

  30. みねさん より:

    私も団長様、皆様と全く同意見です。

    全ては二千年後の未来のために、エレンに託すために、様々な人の物語が織り紡がれてきたのでしょう。
    あらかじめ決められた未来…それが最良の未来と解っていたとしても、それにエレンが囚われていることに変わりはなく、一見進撃の、エレンの、本質とは矛盾する状態になっている昨今が、エレンの「闇落ち」のような表情や言動を生んでいるのではないかと思います。

    それを打ち破った先に、エルディアの未来、解き放たれた自分の「真の未来」がある。
    それがラストシーンのあの「お前は自由だ」につながるのではないかと思うのです...

  31. 井筒孝庵 より:

    トピックの2つ目のお題である、第121話後のグリシャの取った行動についてのアース団長の妄想、

    おそらく本編が描写されることはないのでしょうが、もし描写されるならば、

    アース団長の妄想通りなのだろうと(^-^ゞ

    ・・・

    その一方で、グリシャの最後の決断(エレンへの継承)のハードルを上げている新たな要素としては、

    地下礼拝堂から出た直後のジークとの邂逅シーンで、エレンの計画を止めろ、とジークに託してしまっているところとなるでしょう。

    論理的には、(団員の方の指摘にもあるように) ジークに止めることを頼むくらいならば、グリシャ自らその前に、エレンへの継承を止めればいい、となるので。

    《小問》 そこをどう考えるか?

    《小答》 推測中。

    ・ 推測としては、ジークがエレンを止めることもまた、進撃の計画の内にあり、ジークがエレンを止めることによって、「事態」が動く。← 今ここ

    ・ グリシャの言によれば、ジークの望みは叶わないが、その「望み」は単に不妊化計画を指すだけでなく、エレンを止めるというという望みも含まれている。

    ・ 「恐ろしいこと」が壁内巨人の覚醒にあるなら、またエレンの計画にそれがあるなら、(目的か手段かはさておき) であるならば、次回以降でいよいよ壁内巨人群が動き出す、となるでしょう。

    そうなるだろうと想像しますが、であるとその場合、自然に次のような疑問が出てきます。

    《問》 始祖ユミルはなぜ、ジークの命令を実行しないのか?

    ・・・

    進撃の世界構造と自己複製子に続きます。

    (SF設定の枠を、物理学だけでなく生命科学に拡げます)

    ーーーーーーーーーーーー

    ーーーーーーーーーーーー

    • 管理人アース より:

      グリシャの「エレンを止めてくれ」はある意味深い言葉にも感じますよ。

      管理人アース

    • 井筒孝庵 より:

      続きです。

      進撃の世界構造と自己複製子。

      これまでにも、SF設定の一部として、物理学だけでなく、遺伝子の取り扱いなど生命科学の要素も交えて取り上げてきましたが、

      進撃の巨人の特性が次第に明らかとなり、その特性から派生して、進撃の巨人とそのホルダーとの関係にも関心が及ぶところでもあるため、

      SF設定として援用してきた生命科学の射程を「進化論」に拡げておきます。

      言おうとするところは、

      進撃の巨人が「自己複製子」(ミーム)として本体に相当し、なおかつ超時間的に存在していて、

      進撃のホルダーはその都度、ミームとしての進撃の巨人を運んでいる器(うつわ)、ドーキンス流の表現ででの「生存機械」である、

      その上で、(設定上)、なおかつ、ホルダーはミームからの直接的な指示を受けている、

      となります。

      ・・・

      ドーキンスの考え方(分子ダーウィニズム)については、始祖ユミルと接触か?のトピックで一部言及していますが、詳細は関心に応じて
      「利己的な遺伝子」(紀伊国屋、1991/02)の2章、4章、11章の記述を参照頂くとして、(ダーウィニズムを現代的な知見を踏まえ、表現し直している)

      我々ヒトを含め全ての生物は、個体は遺伝子を保持・保護する生存機械としての器であり、(←手段に相当)、生存戦略に関わるプログラム、或いは設計図そのものは遺伝子が担っている。(← 目的に相当)

      《問》 ヒトは自由か?

      《答》 自由とも言え、自由でないとも言える。遺伝子は、脳を発現させるが、脳の活動の内、思考(概念操作)を直接的に指示しないので、自由である。一方、遺伝子の備える生存戦略(という強制性)を決して免れることができないから、その意味で、不自由である、とも言える。

      《問》 進撃のホルダーは自由か?

      《答》 設定によっては、一般的な状況(上記のQA)よりも、自由でなくなる。

      SF設定となるため、遺伝子より概念が広い「自己複製子」(ミーム)の表現を借りると、

      進撃の巨人が自己複製子、ホルダーが器であるが、

      「生存戦略が思考を直接的に規定している」、と設定すると、もはや自由ではいられなくなる、となるでしょう。

      続きます。

      ーーーーーーーーーーーー

      • 井筒孝庵 より:

        夜更かし(*^^*)

        進撃の世界構造と自己複製子の続き。

        進撃の世界構造には、初期の鏡映反転ほか、いろいろな切り口での捉え方がありますが、

        自己複製子との関連では、件(くだん)の《宿主ー寄生体》関係となります。

        ・・・

        (推測を交えて)2000年前に初代クリスタと大地の悪魔の接触・融合があったとして、

        それを《捕食ー被捕食》の関係と捉えることもできるでしょうが、

        遺伝子の相互乗り入れ(ハイブリッド化)と捉えてみると、

        上述の《宿主ー寄生体》関係となります。

        大地の悪魔がヒトに寄生したとまずは考えられますが、両者の関係が双務的・互恵的であれば、《寄生体ー 宿主》関係でもあり、「共生」となります。

        (始祖ユミルの解体までは、共生であった可能性があります)

        《問》 巨人はヒトに寄生しているのか?

        《答》 妄想が必要です(笑

        《小問》 進撃の巨人は、ホルダーに寄生しているのか?

        《小答》 ホルダーを自己複製子(ミーム)としての進撃のミッションを達成する器であると見立てれば、寄生されている、となりますが、我々は遺伝子を備えているものの、遺伝子に寄生されているとは考えません。遺伝子の生存戦略が個体や種の生存という意識レベルでの利益/利得に適(かな)っているからです。進撃の巨人の利得がホルダーの利得と整合していれば、両者は共生していて、整合しなければ、ホルダーの側が寄生されている、となるでしょう。

        《答・続き》 ユミルの民にとっては、巨人の遺伝子は、自身の一部であるので、寄生されているとは、原則としてならないでしょう。しかし、大きなトラブルが生じていて、そのトラブルというのは、巨人の遺伝子を備えることが、ユミルの民の生存戦略に適(かな)わなくなっている、ことです。むしろ生存上の不利益となっていて、それを悲観すると、レイス王家やジークのような考え方にも行き着きます。

        《小問》 なんでそうなってしまったのか?

        《小答》 845年前の惨劇や102年前(107年前)の巨人大戦の謎に関わるところでしょう。(推測)

        ・ これまでの物語の展開(歴史)の中で、実際に起きていることは、社会学的な意味での《支配ー被支配》関係が、巨人の力を媒介に発生したということであろうと観ます。

        ・ ある時に、始祖ユミルから巨人の力が奪い取られて、それを手中に収めたヒトが、その《支配ー被支配》関係を築いた・・ヒトがヒトに寄生するという状況、となります。

        《問》 進撃の巨人の自己複製子が、あたかも意志を持つかのように、ホルダーに指示・指令を出すということは起こり得るのか?

        《答》 設定次第です。

        ・ 我々の遺伝子も、個々の独立した進化過程を辿(たど)った遺伝子のハイブリッドであると考えられていて、代表的事例が「ミトコンドリア」との共生です。

        ・ もしもそのミトコンドリアが意志を発現させたら、という虚構を前提にしているのが瀬名秀明氏による「パラサイト・イブ」(角川、1995)でした。

        ・ 自分はパラサイト・イブでのその設定に違和感を覚えましたが、(私見) 進撃の巨人の場合、大地の悪魔というヒトとは相当に異質な生命体が、巨人遺伝子の起源なので、仮に、ミームが意志を持つような設定であるとしても、自分としては十分に許容限界内であるし、前例もある、と予め申し上げておきます。

        ーーーーーーーーーーーー

        • 管理人アース より:

          巨人の力がどのような存在であり意志を持っているのか?等も含めどこまで回収されるのかは分かりませんが、まずは大地の悪魔の登場が楽しみですよ!
          管理人アースは道の少女だと思っていますが。

          管理人アース

  32. 井筒孝庵 より:

    おはようございます。

    トピックの考察内容について、自分の読解の確認を含めQAでまず記すと、

    《Q》 (不穏な未来の風景を観たにも関わらず) グリシャがエレンに巨人を継承した理由は何か?

    《A》 (詳細は考察本文に委ね) 息子エレンのため、或いは、エルディア人の未来のため、或いはその両方のために、(不本意ながらも) エレンに託した。

    自分の意見としては、同じくその両方かと思います(^-^ゞ

    それと、対立する意見ではなくて併せて重なる別の見方なのですが、

    グリシャ自らの行為や、これまで進撃の巨人を長きに渡って継承してきたクルーガーら先人達の営為を、

    ここで無駄にしたくない、という想いが働いたのではないかと?

    喩えるなら、進撃の巨人の「意志」に従っている、と。

    営為に対するある種のリスペクトは、進撃の物語での通奏低音になっているように思えています。

    調査兵団とエルヴィン団長、リヴァイ班とリヴァイ兵士長、エルヴィンとリヴァイなど、これまで彼らが織り為した数々の営為もまた、「継承の物語」になっていると思われるので。

    奇しくも、シガンシナ区奪還作戦でのエルヴィン率いる兵団の行動に対して、ジークはそれを無駄死と評して激昂していましたが、そのジークのプランが(なんと)意志なき自滅という選択であり、

    継承と断絶とが、顕著な対照をなしていました。

    不穏な風景を受け止めながらそれでもエレンに巨人を託すというグリシャの感覚には、

    シガンシナ区奪還作戦でのエルヴィン団長の心境に近いものがあったのではないかと想像しました。(地獄絵図を十分に予想しながらそれでもなお先に進むことを選び、リヴァイとエレンに未来を託しているので)

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  33. 17期卒現役調査兵 より:

    全てはエレンが叶えるとエルディアのために
    という団長の考察に賛成です!
    ついこの間も書きましたが、進撃の巨人はエレンであると思えずに入られません。
    進撃の継承者たちはある意志によって、エレンにこの力を託すための選択を続けてきた。そして、その意志は未来から送られてくるエレンの意志である。といった感じです。つまり、進撃の巨人の特性はエレンに巨人の力を継承するための記憶、意志に限定されるのではないのでしょうか。
    以上より、進撃の継承者はみんなエレンに託すために導かれているので、グリシャは進撃の意志に導かれてエレンに託したのでしょう。

    これを書いてる途中で、未来から現在へという矛盾が生まれそうな進撃の特性を解消する説明を閃きました!また、まとめてから投稿させていただきます。

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